国立感染症研究所(感染研)は16日、今年になって報告された風疹(ふうしん)患者数が1103人になったと発表した。昨年1年間(93人)の約12倍に上っており、平成24~25年の前回の大流行に匹敵する規模への拡大が懸念される。 【図解】風疹ワクチン接種と年齢の関係 感染研によると、今月1~7日の1週間に新たに報告された患者数は計135人で、5週連続で100人を超えた。都道府県別では東京が45人と最多で、次いで、神奈川(21人)、千葉(20人)、埼玉(7人)、群馬(6人)、愛知、兵庫(各5人)-が続いた。 流行はすでに40都道府県に及び、全患者数のうち男性は916人、女性は187人に上っている。患者は特に30~50代男性に多く、ワクチンの接種歴「なし」や「不明」が目立つ。 現在は男女ともに幼児期に風疹ワクチンの定期接種が行われている。だが国は当初、女性だけをワクチン接種の対象としており、昭和54