人工多能性幹細胞(iPS細胞)で作製した「神経網膜シート」の移植手術(臨床研究)を、神戸市立神戸アイセンター病院(神戸市中央区)が今秋に実施する方針を固めた。中枢神経の生理的回路の再建を目指す治療は目の再生医療の「本丸」と位置付けられており、世界初。 今回の臨床研究は、既に厚生労働省の専門部会で了承されている。 移植対象は「網膜色素変性症」の患者。光を感じる網膜の視細胞が周辺から死んで視野が狭まり、最後は失明に至る疾患で、国内に推定で約4万人の患者がいるとされる。確立された治療法はない。 今回の手術は、拒絶されずに定着し、がん化しないことなどを確認するのが主目的。約1年かけて安全性を確認し、機能面はさらに数年、観察を続ける。 関係者によると、移植するのは数十年前に同疾患と診断された患者。病状が進行し、このままだと失明する可能性が高いという。 手術では、健康な人のiPS細胞から作った視細胞に
![神戸新聞NEXT|総合|iPS視細胞、今秋移植へ 世界初、中枢神経再生目指す 神戸アイセンター病院](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/a68f0c846ee985eb7d0836add97bdc7533311a0b/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.kobe-np.co.jp%2Fnews%2Fsougou%2F202009%2Fimg%2Fb_13698634.jpg)