「自由な本棚であり続けたい」と語る「青空文庫」運営チームの1人で、翻訳家の大久保ゆうさん=京都市山科区で、菅知美撮影 インターネットのサイト「青空文庫」で小説や詩集などの文学作品の無料公開が始まってから来月で20年になる。運営は非営利で電子化作業はボランティアが担う。電子書籍普及に大きな役割を果たし、著作権切れの作品を中心に約1万4000点を公開するまでに成長した。【須藤唯哉】 漱石も芥川も ボランティア支え 青空文庫は1997年7月、ノンフィクション作家の富田倫生さん(2013年死去)ら4人が呼びかけて発足。公開はその年の9月、5点からのスタートだった。サイト名は富田さんが考案。誰の頭上にも広がる「青空」と、いつでも手を伸ばせる「文庫」の組み合わせだ。国内の著作権法では作者の死後50年で著作権の保護期間が切れる。権利が切れた文学作品を中心に「共有財産を社会で分かち合う」として公開。現在で