杉田和博官房副長官(79)がにわかに注目を集めている。日本学術会議が推薦した新会員候補6人を菅義偉首相が任命しなかった問題の「キーマン」(立憲民主党・蓮舫代表代行)と目されているからだ。官僚機構のトップに君臨し、霞が関全体の人事と情報を握り、幹部官僚でさえ恐れる杉田氏とはどのような人物なのか。 4日の衆院予算委員会。「最終的に上がってくる段階で報告を聞いたのは杉田副長官です」。菅首相は、学術会議が推薦した新会員候補105人のうち、6人を外して99人を任命する案を持ってきたのは、杉田氏だと初めて認めた。立憲の辻元清美副代表は「どういう理由で外そうとしたのか、ここに来て説明してもらう必要がある」と杉田氏の国会への出席を要求した。 10日にも立憲民主党の安住淳国対委員長が自民党の森山裕国対委員長と国会内で会談し、杉田氏の国会出席を改めて求めたが、森山氏は難色を示した。