「たまらん坂」に集い、忌野清志郎さんの曲を歌うファンたち=20日午後、東京都国立市、川村直子撮影 先月2日に亡くなったロック歌手・忌野清志郎さんのヒット曲の舞台で、多くのファンが追悼に訪れていた東京都国立市の「たまらん坂」。ここに置かれた花束やノートなどが20日、地元の人とファンの手でかたづけられた。「四十九日の喪があけるまでは」と「聖地」を守ってきたのは、地元の主婦だった。 午後3時。この日も、坂の途中にある標柱の周りに約50人が駆けつけた。「雨あがりの夜空に」や「JUMP」「多摩蘭坂」……。ファンの一人のギターの伴奏で、みんなが忌野さんの歌を歌った。 一緒に口ずさんだ藤井紀子さん(54)は、近くに住む主婦だ。亡くなった翌日から、ファンが置いていく花束や手紙が散乱するのを見て「管理人」を買って出た。 「せめて四十九日まではこのままで」と市役所や近所に頼んだ。その一人が、標柱のすぐ