辛 光洙(シン・グヮンス、シン・グァンス、1929年〈昭和4年〉6月27日 - )は、韓国の政治犯。日本人拉致に関わった北朝鮮の工作員である。通称「坂本(さかもと)」[1]。1978年に福井県若狭に住む若い男女地村保志と妻の富貴恵を拉致した実行犯で、1980年に原敕晁を拉致し、戸籍を横領して「原敕晁」名義の運転免許証や旅券を取得してなりすまし、日本や韓国で工作活動した[1]。 1929年(昭和4年)に静岡県浜名郡新居町(現・湖西市)[1]で、土木作業員の辛チョンダルを父に、徐ミョンダムを母に五男二女の五男として生まれた[1]。幼少期の日本名は「立山 富蔵」(たてやま とみぞう)で、のちに兵庫県尼崎市へ一家で移住して立花第一尋常小学校に入学する。小学3年時に富山県高岡市へ移り高岡市立下関国民学校に転校した[1]。国民学校から高等国民学校に進み、卒業後の1943年に高岡工芸学校(現在の高岡工芸