因果関係とは、AがあればBが生ずるという関係である。例えば、火があれば、煙が生ずるなどである。因果関係には、三世界論に対応して、以下の種類がある。 (物理的因果関係) 対象は、物質世界における因果関係。 観察方法は、外から五感を通して認識し、個物を一般化した相で捉え、帰納的に発見する。 記述方法は、必然の法則として記述する。同じ属性をもつ全ての物質に当てはまる。 例 エネルギー保存の法則、熱量の法則、万有引力の法則など、物理法則。 (心理的因果関係) 対象は、精神世界(意味世界)における因果関係。 観察方法は、分析対象そのものに質問して認識し、個別的な因果関係を構成する。 記述方法は、動機として記述する。個別のケースのみに当てはまる。ただし、類似の事例には類似の因果関係が蓋然的に認められることがあり、それを臨床知と呼ぶ。 例 精神分析学のヒステリー分析。 (社会的因果関係) 対象は、社会世