2010年8月5日のブックマーク (1件)

  • 夏になると思い出す青春

    彼女との出会いは、俺が中学生の夏祭りだった。 友人と遊び終えた帰りのこと。 道端に黒いドコモの携帯電話が落ちているのを見つけた。 それを交番に届ければいいのに、何故か公衆電話BOXの近くで持ち主を待ってた。 20分くらい待って、一人の女性がBOXの中に飛び込んでいった。 もしかしてこの携帯電話の持ち主は彼女かもしれないと思った。すごく何となく。 だから手にしている携帯電話が鳴っても驚くことは無かったけれど、 「もしもしすみませんこれ私の携帯電話なんですけど!」 受話器を取った瞬間に一息で叫ばれたのには驚いた。 「近くにいますよ」と言ってBOXに手を振ったが、 その女性は人が多すぎて俺に気づかないようだった。 なので俺は近くまで行って、コンコン、とドアを叩いた。 彼女は急いで受話器を置いて、慌ててドアから出てきた。 「わーありがとうございます当にすみません!」 この時初めて彼女を見た。ぶっ

    夏になると思い出す青春