AV動画を見て仮想通貨を稼ごうーー。そんな物騒ぎなフレーズとは裏腹に、アダルト動画産業にトークン経済の考え方を持ち込んでデジタルコンテンツの流通を変えようとしているプロジェクトがある。北米発「バイス インダストリー トークン(Vice Industry Token)」だ。3月20日に締め切られるクラウドセールでは既に20億円以上を販売。同プロジェクトが提案する新たな「アテンションエコノミー」経済圏とはなにを指すのだろうか。 「アテンションエコノミー」の逆転発想とは VITを立ち上げたスチュアート・ダンカン氏は、かつて北米最大のアダルト放送ネットワークをつくりあげた業界のベテランで、現在もアダルト放送局のCEOを務める。ペントハウスTVやハスラーTVといった成人向けコンテンツのトップブランドを立ち上げた同氏は、広告や視聴料ベースで成り立つ現在のコンテンツ流通の在り方に危機感をもっているという