ライガーの掌底と鈴木のエルボー。 今回のライガーvs.鈴木は、戦前の「ぶっ殺す!」というような罵り合いと裏腹に、序盤はオーソドックスなグラウンドレスリングの攻防が見られた。相手の関節を極め合うこのせめぎ合いは、かつて新日道場で毎日見られた両者の原点だ。 それだけでなく、パンクラスでの敗戦の悔しさからブラジリアン柔術道場に通いだしたライガーは、ガードポジションからの三角絞めや、オモプラータといった、昭和の新日道場にはなかった技術も繰り出していった。原点回帰にとどまらない、いまの2人の闘いだった。 後半のハイライトは、ライガーの掌底と鈴木のエルボーの打ち合い。鈴木の強烈なエルボーにライガーが何度も崩れ落ちるが、鈴木はそのたびに、鬼気迫る表情で「打ってこい!」「そんなもんか!」と、叫んだ。 若き日の威力を知っているからこそ。 じつはライガーが素顔時代、骨法の掌底や浴びせ蹴りを身につける過程にも鈴
![32年が凝縮されたライガーvs.みのる。“人間サンドバッグ”と座礼の記憶。(堀江ガンツ)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/0c4ca73ccd759278f3896e5ec62011c7043953dd/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fnumber.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2Fa%2F2%2F-%2Fimg_a238e81ad7b06fa1b5711547504b679c186395.jpg)