将来の成功がほぼ約束されていたにもかかわらず、その直前にF1撤退を決断したホンダは、悔しさをかみしめていた。そう主張するのは旧ホンダF1であるブラウンGPのチーム代表を務めるロス・ブラウンである。 ブラウンは、ブラックリーに拠点を置くチームの指揮権を、不況にあえぐ本田技研工業からわずか1ポンド(約147円)で譲り受けた。 「撤退を余儀なくされた彼ら(ホンダ)が非常に悔しがっていたのは確かだ」54歳のブラウンが『Bloomberg(ブルームバーグ)通信』に語り、さらに続けた。 「ホンダの重役たちからたくさんのメッセージをもらった。チームが明らかに前進しているにもかかわらず、ビジネス上撤退せざるを得なかったことを悔しく思っているんだ」 チームは過去2年間低迷していたが、2008年にホンダが多額の資金を投入して開発したのが現在BGP001と呼ばれているシャシーだ。 メルセデスエンジンを