『公共性の問題を考える—齋藤純一「公共性」を手がかりに』 西洋史3回 大村陽一 はじめに ・ 「公共性」というテーマの本書での取り上げ方 「公共性」の問題の所在―「公共的空間」をハンナ・アーレントは「自由」と「排除への抵抗」とする。 「公共的空間」のない状態―公共性が失われた生「私的」⇒「奪われている」=他者の存在の喪失を意味する。 ユダヤ人という集合的表象⇒「場所なきき者」―公共的空間から「場所」を奪われた人々 ・ 「公共性」という言葉の用語解説としての主要な意味合い 1. 国家に関係する公的なものという意味―official 国家の法、政策。 2. 特定の誰かではなく、すべての人々に関係する共通のもの―common 共通の利益、財産、規範、関心事 3. 誰に対しても開かれているという意味―open 誰もがアクセス可能な空間(公園)、情報(情