批評界に巣食う中高年の豚どもよ、死ね! というのがこの本のテーマである。批評界といっても社会科学系も理系も無縁の、ほぼ人文系でなおかつサブカルチャー回り(文学、文藝批評、テレビ・アニメ批評、映画批評、思想、おたくなど)が対象である。 本書の問題意識は宇野氏の「あとがき」にある次の一文に集約されている。ほぼこれだけをさまざまな分野にわたっていうことが本書の目的であろう。 「批評の世界は腐っている。かつてカウンターカルチャーを謳っていた評論家たちはノスタルジーの豚となって既得権益の死守に血道を上げるようになり、実力以上にプライドばかりが肥大したワナビーたちは卑しい業界人の取り巻きになってその政敵に石を投げることに夢中になる。目障りな書き手やフリーの編集者を目にしたときは仕事で勝負するのではなく、何よりも先に「あいつを使うな」と周囲に吹聴する同業者が掃いて棄てるほどいる。そしてそんなクズたちが排