拡大 決裁文書改ざんで「国民は何を信じてよいか分からなくなる」と指摘する元内閣官房副長官の古川貞二郎氏=14日午後、都内 財務省の国有地売却に関する決裁文書改ざん問題で、1995~2003年に官僚トップの内閣官房副長官を務めた古川貞二郎氏(83)=佐賀市出身=が西日本新聞の取材に応じ、「行政官として万死に値する。民主主義の破壊そのものだ。国民は何を信じてよいか分からなくなる」と厳しく非難した。省庁幹部人事を首相官邸が握る内閣人事局の弊害を挙げ「官邸の意向を忖度(そんたく)する傾向が、特に強く出てきたのではないか」と警鐘を鳴らした。 政府はこれまで、財務省の佐川宣寿(のぶひさ)前理財局長の国会答弁との整合性を図るため、理財局主導で改ざんが行われたと説明している。古川氏は、改ざんは役所に何のメリットもないとした上で、「なぜ、うその答弁が必要だったのか。そこが解明されない限り、国民の不信感は消え