楽器の演奏に対する褒め言葉として「とても丁寧に弾いてらっしゃいます」というのがありますが、正直、この価値観が僕はよくわかりません。 まああんまりプロの人はこれを言わないのでアマチュア同士の馴れ合いと理解していましたが、一度ちゃんと考えてみようと思い立って書いてみました。 音楽とは「丁寧」に弾くものなのでしょうか? 普通の日本人の感覚ではそれで嫌な感情になることはないでしょう。 しかし、多くの西洋音楽(ロック、ジャズ、ボサノバ、ファンクetc)はその「丁寧」の概念が当てはまらない気がします。 個人的にはジャズ愛好家に「丁寧」という概念が好きな人が多いように見受けられますが、ジャズの名盤を聞き込めば聞き込むほど「丁寧」とは真逆の概念を感じます。 ジャズの名演はどれもあちこちはみ出しているし、いびつだし、荒々しいし、今にも壊れそうなものが多い……というかほぼ全部そんな感じです。 マイルスのBlu