来年5月から始まる裁判員制度について、長野市の善光寺玄証院、福島貴和住職(61)は1日、長野県庁で記者会見し「宗教者は人を裁かないで済む世の中にするのが役目。人を裁くことなどできない」と廃止を訴えた。 福島住職は「裁判員には人を裁くつらさがふりかかる」と指摘。「人の心を乱す悪い制度を国民に押しつけるべきではない」と述べた。会見に同席した長野県の市民団体「裁判員制度はいらない市民の声」世話人の小野千鶴さん(67)は「人を呼び出して裁かせる制度自体が問題」と話した。 福島住職は今後「市民の声」が県内で開く裁判員制度の学習会で、廃止を訴えていくという。