「安倍1強」のもとでの臨時国会も中盤戦。白熱したやりとりを繰り広げる政治家の言葉は、確かな事実に基づいているのか。大統領選などで米メディアが積極的に取り組む「ファクトチェック(事実確認)」の手法を使って、安倍晋三首相の答弁を調べた。 安保法制触れた? 今国会は、与党が大勝したこの夏の参院選後、初の本格論戦の舞台だ。参院本会議の代表質問で、安全保障関連法について、国民への説明の不十分さを民進党議員に指摘された首相が答えた。 〈参院選において街頭演説等で、私は必ず必ず、平和安全法制(安保関連法)についてお話をさせていただきました〉 朝日新聞は参院選の期間中、取材した64カ所での首相の演説内容を確認した。「日本をしっかり守っていくために日本とアメリカがお互いに力を合わせることができるようになった」など、首相は序盤で毎回のように安保関連法の成立に触れ、理解を求めていた。 ところが、公示4日後に共産