左利きの起源は細胞レベルなのかもしれません。 ドイツのマックス・プランク研究所(MPI)で行われた希少変異の研究により、細胞レベルでの左右方向の混乱が、ヒトを左利きにしている可能性が示されました。 特に細胞の骨格としての役割を持つ微小管の遺伝子(TUBB4B)に特定の稀な変異が起こると、左利きになる確率が2.7倍になることが発見されました。 これまでの研究により、左利きは神経障害にも関連しており、統合失調症では左利きである率が2倍、自閉症では3倍になっていることが知られています。 しかし新たに発見されたTUBB4Bの変異はそれらとは違い、単に左利きになるだけの良性変異であるようです。 しかし細胞の骨格として働いている微小管に変異が起こると、なぜ利き腕が左になってしまうのでしょうか? 研究内容の詳細は2024年4月2日に『Nature Communications』にて公開されました。