16日付の西日本新聞で斎藤幸平が江守正多(国立環境研究所・地球システム領域副領域長)と対談していた。 斎藤幸平は、『人新世の資本論』の冒頭で SDGsはアリバイ作りのようなものであり、目下の危機から目を背けさせる効果しかない。 とはっきり述べ、 SDGsはまさに現代版「大衆のアヘン」である。 と断言した。これを読んで頭にきた市民活動家や左翼も少なくなく、ぼくの知っている左派雑誌も斎藤幸平とは名指ししないものの、明らかに斎藤のこの発言を念頭に“SDGsには意義がありますよ”特集を大規模に組んでいた。 しかし極論を言って読む人の反応を引き出すのは斎藤の「手法」のようなもので、あまりそういうこの人の言葉尻にかかずり合わない方がよろしい。前にも書いたけど、斎藤は自著でボロクソに書いているバスターニの『ラグジュアリーコミュニズム』の推薦文を(ライバルとしての立場から)書いているような人で、そのへんは