Doctors’Picks医師限定 医師が薦めるがん関連情報を一覧でチェック!エキスパートの解説コメントで理解が深まる
砂糖の取りすぎの有害性について指摘しようとした研究を、米国の砂糖業界が50年前に打ち切り、結果を公表しなかった――。こんな経緯を明かした論文が21日付の米科学誌「プロス・バイオロジー」(電子版)に掲載された。業界が利益を守るために否定的な研究を隠すことで、長期間にわたり消費者をだましてきたとしている。 米カリフォルニア大サンフランシスコ校の研究者が、米イリノイ大などに保管されていた業界団体「糖類研究財団」(現・砂糖協会)の内部文書を調べ、明らかにした。 論文によると、でんぷんの炭水化物に比べ、砂糖は心臓に有害だとする研究発表が1960年代に出始めた。懸念した財団幹部が68年、英バーミンガム大の研究者に資金提供して、ラットで影響を調べたところ、砂糖の主成分のショ糖を与えると、動脈硬化と膀胱(ぼうこう)がんにかかわる酵素が多く作られることが分かった。腸内細菌の代謝により、コレステロールや中性脂
© Getty Images ※画像はイメージです 日本呼吸器学会は10月31日、「非燃焼・加熱式たばこや電子たばこに対する見解」を公式サイトで発表。新型たばこ(非燃焼・加熱式たばこ、電子たばこ)について、「従来の燃焼式たばこに比べてタール(たばこ煙中の有害物質のうちの粒子成分)が削減されているが、依存性物質であるニコチンやその他の有害物質を吸引する製品」であるとし、「使用者にとっても、受動喫煙させられる人にとっても、非燃焼・加熱式たばこや電子たばこは推奨できない」との見解を示した(関連記事:「加熱式たばこも危険!」「屋内完全禁煙の実施で『ストップCVD』」)。
炭水化物(糖質+食物繊維)の摂取割合が非常に多い人は死亡リスクが高く、脂質の摂取割合が多い人は死亡リスクが低いという意外なデータが、世界の18の国・地域の13.5万人以上を対象にした研究で得られました。 現在世界的に用いられている食生活ガイドラインは、低脂肪食(総摂取エネルギーに占める脂質の割合が30%未満の食事)を推奨し、さらに脂質のうち飽和脂肪酸(バターやラードなど常温で固まりやすい脂)を不飽和脂肪酸(魚油やサラダ油など常温で固まりにくい油)に置き換えることによって、飽和脂肪酸の摂取量を総エネルギーの10%未満に制限することを推奨しています(日本の状況は記事最後の囲み参照)。 しかし、こうしたガイドラインは、循環器疾患(心疾患や脳血管疾患など)の患者が多く、脂質の摂取量も多い欧州と北米の人々を対象とした研究結果に基づいて作られたものです。そのため、欧米以外の地域にも当てはめられるのかど
日本人の食物繊維摂取量が減り続けている。特に穀類から取る食物繊維の減少が目立ち、これが腸内環境の悪化や大腸がんの原因になると指摘されている。大妻女子大家政学部教授で日本食物繊維学会副理事長の青江誠一郎氏は「摂取する食物繊維が減ると、排便の量が減る。腸内の毒素が大腸と触れ合っている時間が長くなる」と分かりやすく解説する。欧米型の高脂肪の食事に偏るのは問題があるとし、「そもそも食物繊維の含有量が少ないし、脂肪摂取により分泌された胆汁酸が大腸に漏れて発がん物質の元となる。総合的な観点から、大腸がんのリスクは高まる」と話す。 日本で水溶性食物繊維を多く含む大麦β-グルカンの効用が注目され出したのは、2000年代に入ってからだ。米国でオートミールなどに加工されるえん麦が研究され、米食品医薬品局(FDA)がえん麦に含まれるβ-グルカンに動脈硬化を予防する効果があることを認めた。次いで欧州でも、欧州食品
先日、コンビニエンスストアで販売されていた「糖質0グラムの麺」をカレーうどん風にして食べてみました。一個人としての意見ですが、「こんなものなら、もう麺を食べなくてもいいかも」というくらい、期待を裏切られました。このような麺が販売されているということは、世の中にニーズが少なからずあるのでしょうか。糖質を控えたいのなら、「本物の麺」を半玉に減らすとか、夕食の「肉じゃが」の予定を「肉豆腐」に変えるなど、「一日に摂取する糖質量」を調整すればいいのですが、わかりにくいし面倒くさい。 そしてパッケージには、「レタス約4個分の食物繊維含有」と表記されています。「ああ、またこの手のアピールか……」とさらにゲンナリしました。 読者のみなさんも、このような表記を見たことがあると思います。さすがにレタスを一度に1個食べるのは無理だし、ましてや4個なんて不可能です。なんだかすごい量の食物繊維が入っていそうです。
CureApp(キュア・アップ)は10月2日、同社が開発したニコチン依存症治療アプリ「CureApp 禁煙」について、治験を開始すると発表した。スマートフォンアプリ(以下、スマホアプリ)を用いた治療の治験を行うのは、同社によればこれが国内初だという。 今回開始される治験は、慶應義塾大学病院、さいたま市立病院を含むおよそ30カ所の医療機関で、2019年3月までの実施を予定。治療9~24週における継続禁煙率を主要評価項目とする。 アプリを使ったデジタル療法の現状 CureAppは、2014年創業のMedTechベンチャー。同社 代表取締役CEOの佐竹晃太氏は慶應義塾大学 医学部出身の呼吸器内科医で、米国で先行しているスマホアプリによる治療成果を見聞したことをきっかけに、治療アプリという医療分野における新領域で起業した。 佐竹氏は米国での事例として、Natureに論文が掲載された糖尿病アプリ「N
行楽シーズンの秋は、スズメバチが攻撃的になる時期と重なり、刺される被害が相次ぐ。今年もすでに、公園に居合わせた人が襲われるといった被害が出ている。時には命に関わる危険もあり、注意が必要だ。 9月30日には、岩手県一関市で、運動会に向かう途中の園児とその家族14人、9月23日は東京都港区の都立芝公園で、子ども5人を含む男女10人が、24日には秋田県北秋田市でマラソン大会に出場していたランナー13人が、ハチに刺された。いずれもスズメバチとみられる。 ハチの生態に詳しい玉川大農学部長の小野正人さんによると、スズメバチに刺される被害は例年、8~10月に集中する。この時期は翌年に女王バチとなるハチの養育が始まり、働きバチは神経質になっている。巣の防衛範囲は半径5~10メートル。この範囲に人が立ち入ると、攻撃を受ける危険がある。 スズメバチに刺されると、激しい痛みに襲われる。気を付けたいのは、かつて刺
ジャーナル四天王 NEJM、Lancet、JAMA、BMJに掲載さ れた論文から最新ニュースを日本語で発信
会員登録すると、日経メディカルの各種サービスがご利用いただけます。 会員登録するとご利用頂けるサービス 記事の閲覧、MReach(Web講演会、eディテール)、調査・アンケート、連載フォロー、マイジャンル機能、ポイントプログラムなど 会員登録(無料)
春先から秋口にかけて時計を1時間早めるサマータイム制度。日中の時間をより有効に活用することを目的に、北米、ヨーロッパ、オセアニアなどで導入されています。日本でも制度導入の議論が繰り返し行われていますが、睡眠医学の専門家は反対しています。サマータイム制度は健康にどのような影響を及ぼすのでしょうか。久留米大学の内村直尚教授に聞きました。【ジャーナリスト・村上和巳】 【動画】校閲がサマータイムでヒヤリ ◇繰り返し議論される日本での制度再導入 日本では第二次世界大戦後の連合国軍総司令部(GHQ)の占領下で夏時刻法が制定され、1948年から51年までサマータイム制度が実施されていました。しかし、寝不足や労働強化につながるとの世論の反発を受けて取りやめになり、夏時刻法そのものもサンフランシスコ講和条約による主権回復後の52年4月に廃止されました。 その後、90年代半ばから、サマータイム制度の再導
「ビンジ飲酒」と呼ばれるむちゃな飲み方をすると、転倒やけんかなどでけがをするケースが25倍以上も多くなったという調査結果を、筑波大や三重大などの研究チームが発表した。急激な血中アルコール濃度の上昇が運動機能や平衡感覚を低下させ、体調悪化だけではなく、けがの危険性が高まることにも注意を呼びかけている。【大場あい】 「ビンジ飲酒」は、短時間の多量な飲酒を指す欧米の用語。米疾病対策センターなどの基準では、男性は2時間以内に酒5杯(日本人の場合は純アルコール50グラム)、女性は4杯(同40グラム)以上となっている。アルコール度数5%のビール500ミリリットル缶で換算すると、男性で2.5本、女性で2本に相当する。 筑波大の吉本尚講師を中心とする研究チームは2013年、三重県内の3大学で健康診断を受けた20歳以上の大学生、院生2842人に、ビンジ飲酒の経験などについてアンケートを実施した。 全項
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く