2005年に入って,ハードディスクを搭載しない「ディスクレス・クライアント」が相次いで登場している。5月25日にデルが「Dell ThinPC」を発表した(関連記事)のを含めると,NEC,日本ヒューレット・パッカード,日立製作所,富士通の大手パソコン・ベンダーから製品が出そろったことになる。 言うまでもないが,ディスクレス・クライアントを導入する最大の目的は,情報漏えい対策である。クライアントに一切データを保存できないため,クライアントが盗難に遭っても,機密情報が盗まれることはない。ほかにも,ウイルス感染の危険性が低い,パッチ管理やデータのバックアップが容易になる,検疫ネットワークが不要になるなど,ディスクレス・クライアントを導入するメリットは多い。 IT Proの読者の方なら,2000年前後にも同様の製品が「シン・クライアント」としてブームになったのをご存じだろう。当時は,パソコンの購入