(英エコノミスト誌 2013年1月26日号) 日銀は安倍晋三首相の経済的な影響力の限界を試している。 アベノミクスは一部のケインズ派学者から称賛されてきた〔AFPBB News〕 安倍晋三氏は新首相に就任してから1カ月も経たないうちから一部の著名なケインズ派経済学者にもてはやされてきた。 日本をデフレから脱却させるために、日銀の独立性を制限するという安倍氏の発言は、中央銀行は自国経済を浮揚させるために、いずれ中銀の自立性を犠牲にして政府の赤字をマネタイズ(貨幣化)する必要があるかもしれないと考える向きから称賛されている。 ノーベル賞受賞者で、ニューヨーク・タイムズ紙のコラムニストでもあるポール・クルーグマン氏はこれを、美徳が悪徳であり、慎重さが愚かさになる「鏡の国」と表現した。同氏は1月18日に「よりによって日本政府が世界で最初にそれに気付いたようだ」と書いている。 しかし1月22日、日銀