政界・財界・学界をくるくると回り歩き、権力・財力の頂点目座すアメリカのエリートは、日本の天下りの「持ち点100点」からのスタートと異なり、「得点主義」での出世という、構造的な違いはあるにせよ、機能と社会への影響力という点ではかなりの相似性を見せる。 その一つは財界との年俸の差で、今週もライスに惜しまれながら国務副長官職を捨てたゼーリックは、ウオール街の金融企業のゴールドマンサックスに就職するが、副長官の年俸13万ドルに対して、平役員から始めたとしても年俸100万ドルは下るまい。ビル・クリントンも現役時代の年俸は10万ドル台。ただし彼には要塞化した官舎や、F-16戦闘機護衛の747ジャンボ二機が支給されていた。退職後未だ50代であり、引く手あまたと思いきや、余りの大物ぶりに大抵の企業では使い道に悩み、現在「世界講演どさ回り」としゃれのめしているが、昨年の年収は、奥方ヒラリーとの連結納税申告を