企業を信用しなくなった若い世代は組織で働くことを忌避し、日々の仕事に汗する勤め人を「社畜」と馬鹿にする。しかし、人材コンサルタントの常見陽平氏はあえて今、自分が主役でないことを受け入れた上で強い社畜になることが、厳しい時代を勝ち残る術だと喝破する。 * * * 実は強い社畜こそ変化の激しい現代を生き残る可能性が最も高い生き方だが、そうなるのは簡単ではない。 私はよく「会社や社会は普通の人で動いている」と話す。「自分は特別な存在ではない」と認識し、脇役たる自分を認めることが強い社畜への第一歩となる。特に若手のうちは、会社の中でやらされる“普通の仕事”に成長のためのヒントが数多くある。能動的に動けば、その中に学ぶチャンスが随所にある。 例えば「コピー取り」がそうだ。「会議があるから××部コピーしておいて」と上司に言われた時、その資料がどんな会議で使われ、誰が参加し、何がそこで決められるのかで、