応化三部作の完結編。三部作とも上巻がカイトの孤児部隊、下巻が椿子の女子マフィア視点で構成されているけど、今作の下巻途中で絶筆となっている。近未来日本の壮絶な内戦は、多くの犠牲を出しながら完結を迎えたけ 応化三部作の完結編。三部作とも上巻がカイトの孤児部隊、下巻が椿子の女子マフィア視点で構成されているけど、今作の下巻途中で絶筆となっている。近未来日本の壮絶な内戦は、多くの犠牲を出しながら完結を迎えたけど、終戦後の少年少女達の行く末は読者が想像するしかない。でも、打海さんが描き出したであろう「その後」は、絶対に僕なんかには想像できないんだろうと悲しくなる。「この作者の見ている世界を、僕は自分では絶対に見ることができない」と感じた日本の現代作家は、伊藤計劃と打海文三だった。2人の夭逝が本当に残念でならない。 …続きを読む