1日24時間という決まった時間の中で、いかに効率的に時間を使い、より多くのことをするかということが重要。ダラダラ過ごすのは怠けていていけないような気分になってしまう。 しかし、脳神経科学の世界では、脳を十分に働かせるには、長い時間、何もせずダラダラするのがいいということが明らかになってきているのだ。それにダラダラしている間、脳も一緒に休んでいるというわけではない。 『できる人はダラダラ上手』(アンドリュー・スマート/著、月沢李歌子/翻訳、草思社/刊)では、何もせずに無為に過ごすことの効用と、効率重視の生き方、働きからの不健康さを、脳のオートパイロット機能という最新の脳神経科学研究や心理学、哲学などから解き明かしている。 例えば飛行機の操縦には、常に全神経を集中しなければならない。高度が上昇し、速度が増し、飛行時間が長くなれば、操縦士の疲労は深刻で危険なレベルに達する。そこで導入されたオート