プロジェクト・マネジャーが自分の経験を基に,プロジェクトの計画を策定したり,進捗管理を行ったりする──。従来のこのやり方が限界に近づいている。製品や技術の高度化・専門化が進んだことでプロジェクト・マネジャーの経験が通用しないケースが増えたり,ビジネスの改革につながる高度なシステム案件が増えたりするなど,プロジェクトに関するリスクが多様化しているためである。 そこで注目を集めているのが,プロジェクト・マネジャーの経験や勘に頼らない科学的な進捗管理の手法である「EVM(Earaned Value Management)」だ。プロジェクトで実施すべき作業を細かく分割し,それぞれに対して定義した予定コストに基づいてプロジェクト全体のスケジュールやコストの状況を可視化するものだ。ここでは,進捗管理手法の本命と言えるEVMの基本を解説する。 Part1 科学的な進ちょく管理が不可避に Part2 作業
進ちょく管理の第一歩は,納期・コスト・品質を守るためのスケジュールを立てることにある。その時に最も重要なのは,現実感のある作業内容を明確に定義することだ。ここでは,「WBS(Work Breakdown Structure)」を使って,緻密で現実的な計画を作るための勘どころを解説する。 「納期から半年遅れでようやくシステムが稼働した」,「要員の追加投入を繰り返し,人件費がかさんで予算を大きく超過した」――。 当初計画した納期を守ることができず,結果的に赤字に陥るプロジェクトが後を絶たない。仕様があいまいで手戻りが多発した,新しい技術の導入に手こずったなど,原因は様々だろう。 中でも多いのが,きちんと計画を立てていないこと,つまり基本ができていないことである。どこかの工程に遅延が生じたら,その場しのぎとばかりに別の工程を担当する要員を投入。今度は別の工程が遅れ始める。こうなると誰もプロジェク
CMMI(Capability Maturity Model Integration,能力成熟度モデル統合)は,能力成熟度モデルの一つであり,システム開発を行う組織がプロセス改善を行うためのガイドラインです。この講座では,CMMIの歴史や概要,CMMIを利用したプロセス改善のポイントなどを解説します。 CMMI(Capability Maturity Model Integration,能力成熟度モデル統合)は,能力成熟度モデルの一つであり,システム開発を行う組織がプロセス改善を行うためのガイドラインとなるものです。米国国防総省(Department of Defense)が米国カーネギーメロン大学(CMU)に設置した,ソフトウェア工学研究所(SEI)で考案されました。CMMIでは,組織の製品,サービスの開発,調達能力などを5または6段階のレベルで評価します(後述する「段階表現」では5段階
あいにく銀の弾丸の持ち合わせはないが、うまくいくプロジェクトでよく使われていた言葉は確かにある。耳にしたときは聞き流していてた言葉を、この本は思い出させてくれた。ここでは、そんな「魔法の言葉」を紹介する。 ネタ元は「目標を突破する実践プロジェクトマネジメント」。ふつう、図書館で読んだ本はそれっきりだが、こいつは買って周りにばら撒く。薄くて分かりやすくて、すぐにやってみようという気にさせるところがいい。 ■ もし、問題があるとすれば、それは何ですか? 朝会や進捗会議で「何か問題はありませんか?」という質問はよくするしされる。けれども答えはいつも決まっている→「特にありません」。でもって、不具合が起きると、「あのとき聞いたのにッ」←→「こうなるとは思ってなかった」となる。 身に覚えない? これを、冒頭の質問にしてみると、アラ不思議、いくらでも出てくる。「問題ない?」には無反応だったのが、「これ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く