とある日本企業でメガディール(クロスボーダー)を何件も経験した人の話を聞いた。その中で事業開発のマネジメントに関することが触れられていたので、思い出しながら書いてみる。たくさん示唆のあった話の中から、ここだけ取り出すのも非常に失礼かもしれないが、こういう基本的なところは大事だなと思ったので書いてみよう。 事業開発の組織のマネジメントは「有事のマネジメント」で、通常の事業の「平時のマネジメント」とはまったくちがう。 「平時のマネジメント」は階層でなりたっている。上に行けば行くほど多くの情報が集約され、意思決定は逆に上から下に下ろしていく。 不要な情報を下におろしてはいけないのは、各々が役割と目標を持っており、それに向かって全力を尽くしてもらうためだ。不用意な情報共有は、チームの混乱を招き、モチベーションを低下させる。そして、おまけに変な尾ひれがつく。 意思決定も広い範囲を見ている人が最も重要