※これは、実際にあった不思議なお話です。怪談や怖い話が苦手な方はお読みにならないよう、お願い致します。 男は、幼少期は両親や親戚から「只者ではない、優秀な大人になるのではないか」と思われていた。 物心がつかないときから自動車が好きで、祖母がベビーカーに乗せて大通りの前の歩道に連れて行くと、行き交う自動車を見てキャッキャキャッキャと喜んでいたらしい。 やがて両親にミニカーをねだるようになり、おもちゃ箱の中は様々な種類のミニカーで溢れていった。 車の図鑑を買ってもらうと、食い入るように1日中眺める。そんな子供だった。 ある時から、いつものように祖母が大通りまで連れて行くと、まだまだ言葉を喋り始めて間もないにも関わらず、それなりのスピードで通り抜けていく自動車を指差し、次々に車種名を言い当てていく。 祖母は半信半疑だった。祖母自体が自動車の車種に左程詳しくなかったからだ。 話を聞いた父はある日祖
