箱根芦ノ湖の遊覧船事業を手がける伊豆箱根鉄道と伊豆箱根バスが運航する水陸両用バス「NINJABUS WATER SPIDER」(以下、忍者バス)が今年4月のデビュー後、初の紅葉シーズンを迎える。バスとして芦ノ湖畔を周遊した後、水しぶきを上げながら勢いよく飛び込み、遊覧船になって湖上からの景色を楽しめる忍者バスは、箱根の新アトラクションとして期待が大きい。 最初の設計は苦労の連続 この忍者バスを開発したのは、神奈川県寒川町に事業所を持つ、コーワテックという会社だ。同社はトラックをベースに警察や消防等の特殊車両を製作するほか、ショベルカーなどの建機の運転席に載せるだけで、遠隔操作で運転者に代わって建機を操縦できるロボット「SAM」などを製作している。SAMは福島県内で進められている除染作業などでの需要が多いという。 特殊車両メーカーである同社が初めて水陸両用バスを製造したのは、2008年のこと