記者会見で大臣が説明したことが、事実と違っているなどと誰が思うだろうか。しかし岩屋毅防衛相は2日の会見で、明らかに事実と違う説明をした。その発言はテレビやインターネットなどを通して全国に発信され、多くの人に事実に反する情報が広がってしまった。 発言は米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設の埋め立てに使う土砂搬出に関するものだ。埋め立て土砂の搬出業者が出した本部港塩川地区の岸壁の使用許可申請に対し、本部町が受理しなかったことに「(本部町は)沖縄県から新たな申請を受けないようにと指導されている」と発言した。 現在、辺野古新基地建設を巡って、移設阻止を掲げる県と、移設を強行している国とでは対立関係にある。防衛相の発言は、あたかも新基地に反対する県が意図的に妨害をしているかのような印象を与えるものだ。 しかし県も町も琉球新報の取材に「指導はなかった」と全面否定している。本部港は県管理だが、使用許可権限