フィッシュマンズのライブレポを書く時に考えていることがある。 一度この文章を読んだら読まなかった時と同じ聞き方はできないような、そういう文章を書けたらいいなぁと思っている。 ライブを見る・聞くというのは、その音楽自体を聞くものでもあるのと同時に、文脈を聞くものでもあると思っているので。 例えば私は彼らが活動した時代には小さな子供だったので、ボーカルのサトちゃんが生きていた頃のライブを知らない。DVDの映像でしか知らない。 けれど、当時ライブに足を運んだ人の思い出を綴ったブログというものがネットの海にはいくつか点在していて、そういうものを見ると「こんなライブがあったんだ」と頭の中で映像を思い浮かべてみる。 こういう風だったらしいという知識と、そこから派生した映像を、現在のライブを見ながら重ね合わせて見る。 目の前の映像と、想像上のライブ映像を同時に見る。 これが「見る」と「文脈を聞く」という
19時から1部のトークセッション。二人の物理学者との対話、面白かった。「超ひも理論」の「ひも」は楽器の弦のようなもの、という話。(ちゃんと理解できているかどうか自信がない...) 音楽は楽典にせよ音響にせよ、数学的であり科学的だが、サイエンスの先端も音楽的だということか。 「原始の音楽は誰のためのものだったのか?」という問い。聴衆すらいない儀式、あるいは神への捧げものだったのではないか?という仮説。翻って、自分はなんのために音楽を作り、奏でているのか?と、自問自答する。いつも「時代を超えて残る作品を」という目標はある。時代の先のことはともかく、ならばたった今、何のために、誰のために、創り、奏でているのか? このエンターテインメント受難の時代に。 トークが盛り上がりすぎて、FISHMANSのライブは予定を大幅に過ぎた時間に始まった。初期の曲がかなり多かったので、「ネオ・ヤンキース・ホリデイ」
【レポート】<FISHMANS ARライブ「INVISIBILITY」by 渋谷5Gエンターテイメントプロジェクト(au 5G) >に見えた、全く新しい体験 2020年6月14日(日)の深夜10時から、渋谷パルコ内にあるライブストリーミングスタジオ「SUPER DOMMUNE」にて、孤高のバンド“FISHMANS”を迎えたARライブ「INVISIBILITY」が行われた。 ◆<FISHMANS ARライブ「INVISIBILITY」> 関連動画&画像 今回のARライブは、渋谷5GエンターテイメントプロジェクトとDOMMUNEがタッグを組んで行われたものである。au 5G(KDDI)による“5G時代の最先端テクノロジー”を活用した、スペシャルプログラムだ。去る5月19日にも、渋谷5Gエンターテイメントプロジェクトは「バーチャル渋谷」を立ち上げ、渋谷のスクランブル交差点付近を仮想空間上に再現し
最近海外でフィッシュマンズの評価が急上昇中とのことで、色々海外サイトを見て回ってその盛り上がりぶりを楽しんでいます。 その中で面白いものをみつけたのでご紹介。 海外ファンが作ったフィッシュマンズ入門フローチャート、How to Fishです! どうなってるか簡単に翻訳、まとめてみました。 Who? フィッシュマンズって誰? ダブ、ロックステディ、ネオサイケ、ドリームポップの融合。 フィッシュマンズはそのユニークなサウンドで高い評価を得ているバンドだ。1987年に結成され、ダブとロックステディから出発して、最終的にはネオサイケやドリームポップまで全てを融合させる境地に到達した。 キャリアを通じて極めてユニークな音楽性の7枚のアルバムを残し、日本ではベイビーブルーやシーズン、マジックラブ、いかれたbabyなどのシングルにより、商業的にも成功をおさめた。さらにアンダーグラウンドシーンにおいても、
それにしても――と、フィッシュマンズの新作『8月の現状』を聴きながらつくづく思う。こんなユニークなバンドは世界中どこを探してもいない。しんしんと凪いだ静寂の中、なにげなく日常の色に溶け込みながら、次第に頭の中にパラノイアックな妄想が増殖していくような、四畳半のしなびた空気がいつのまにか幻覚にまみれた星屑が降り注ぐ宇宙空間に変容していくような、そんな音の造形はまさにフィッシュマンズでしかありえない。必要最低限にして十分な、音のない行間にこそニュアンスを感じさせる巧みなアレンジ、おかしみと哀しみとあきらめと喜びが入り混じった楽曲といった要素もさることながら、ぼくが強く惹かれるのは、聴き進むうち、身体中の感覚がどんどん鋭敏になっていくような音の粒立ちと、ざわざわと静かな水面にさざ波が立っていくような、胸騒ぎに似た空気感である。それは西洋的な物語性や論理性・合理性に依拠するようなものではなく、ある
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