マグニチュード(M)7級の内陸直下型地震でも、地震を発生させた地下の震源断層のずれが地表に断層となって現れないことがあり、危険な活断層を半数近く見逃す恐れの大きいことが京都大防災研究所の分析で分かった。 断層の長さは地震の規模と比例し、地表に現れた断層を基に発生を予測しているため、研究チームは「総合的な評価が必要だ」と活断層評価の見直しを求めている。 防災研の遠田晋次准教授(地震地質学)らは、気象庁のデータを基に、1923~07年3月に国内で起きた、震源の深さ30キロ以内でM6以上の内陸直下型地震78件を分析。その結果、地下で地震を発生させた震源断層と地表に現れた地震断層の長さがほぼ同じで、地震断層が地震の規模を反映していたのは、M7以上の9件の大地震でも4件しかなかった。M6~7未満では、69件のうち1件だった。 国の地震調査委員会は、全国110の主要活断層帯で、地表の地震断層などから、