薄毛で悩む人に朗報?−−名古屋市立大大学院の岡嶋研二教授(55)=展開医科学専攻=と原田直明准教授(41)=同=が、唾液(だえき)に含まれる糖の一種「シアル酸」に育毛効果があることを発見した。美肌効果も確認しており、育毛剤や美容液などの開発に応用が期待されるという。マウスを使った実験成果を3月の日本農芸化学会で発表した。 岡嶋教授らはこれまでにトウガラシの辛み成分、カプサイシンが知覚神経を刺激、毛の成長を促進するたんぱく質「インスリン様成長因子1(IGF−1)」を増やす仕組みを解明している。 他にもIGF−1を増やす物質はないかと考え「牛に頭をなめさせると毛が生える」というドイツの言い伝えに着目。唾液中のシアル酸にも神経刺激作用があることから、育毛効果があると考えた。 実験はマウス10匹の背中の毛をそり5匹には普通の餌を、別の5匹にシアル酸を経口投与。4週間後、普通の餌を与えたグルー