はじめに お萩 愛してやまない大衆演劇なのに、どうしても舞台の中身をそのまま受け入れることができなかった――そういう経験は、12年の観劇歴の中で、年々積み重なってきました。女優さんの容姿をからかったり、年配の座員さんをからかったり、性的マイノリティを笑いのネタにしたり……。 これからもずっと大衆演劇を愛していきたいと願う、ファン5人で座談会をしました。ここに出てくる舞台エピソードは、百数十ある劇団の、ほんの一部の劇団によるものです。かつ、すべてのエピソードは、劇団の特定を避ける脚色を加えています。個々の劇団への批判は、本質ではないからです。 むしろ、そのようなからかいが、笑いの「型」になっているのは、なぜか。「型」が、大衆演劇の奥底に残り続けてきたのは、どうしてか。その構造を支えているものは、何か。なぜ・どうして・何。それを問い続けていくことが、いま自分たちが目にしている舞台への、唯一の誠
![大衆演劇ファンによる座談会記録 ――気になること、望むこと - 大衆演劇のこれからをファン目線で考える会](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/66deb809f32d4993628ae2eec362708f757d7ee8/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn-ak.f.st-hatena.com%2Fimages%2Ffotolife%2Fs%2Fshirayuriki%2F20240203%2F20240203232805.jpg)