「大胆な金融緩和策」「機動的な財政策」「民間の活力を引き出しての成長策」の3つの政策を実施するという触れ込みのアベノミクスだが、2年半経過した今もなおその成果は目覚ましいとは言えず、S&Pは9月16日に日本国債を「AA-」から「A+」に格下げした。アベノミクスが失敗に終る可能性が強くなった証拠だ。 この経済政策はスペインでも注目されていた。2013年4月に、ロンドンシティーで活躍しているスペイン人経済アナリストのダニエル・ラカーリェ氏はこれを「漫画マネタリー政策」と呼んだ。その理由は〈お金を市場に投入し、市場を活性化させ、投資を促進し、負債を軽減して、雇用を生み、デフレからの脱却という漫画のストーリーに出るような事が綺麗に収まる理想を描いた政策だからである〉とスペイン電子紙『El Confidencial』の中で述べ、失敗に終わるであろうことを予見した。 そしてダニエル・ラカーリェ氏は今年