国の競争力に関する2つの重要な側面において、中国とインドは日本を追い抜いた。人材を引き付ける力、そして維持する力だ。 これは、世界経済フォーラム(WEF)が発表した2016~17年版の国際競争力ランキングで示された重要な結果の一つだ。優秀な人材を誘致する力の項目で、中国は22位、インドは23位と日本の77位を大きく上回った。さらに、そうした人材を確保する力でも、日本への評価は両国に遅れを取っている。 (出典:WEF) この結果を招いた原因は、いくつかある。まず、人材には高い流動性があり、成長と機会がある場所に向かうものだという点だ。過去数十年間、中国とインドが2桁近い経済成長率を維持してきた一方で、日本は低迷から抜け出すことができず、もがき続けてきた。 また、中国は大学教育の水準を引き上げることを目的に、外国人の優秀な人材を誘致するための多額の投資を行ってきた。その結果、最近の調査結果から