ワークショップのデザインを、講義の後半で行った。「都市空間とメディア・リテラシー」という設定で、各チームは、まず任意の都市空間に対して事前に持っているイメージを出し合い、次にメディアでいかに表象されているのかを調べ、実際に街へ足を運び、イメージや表象と実際に見たものとの差異を中間報告する。 次にそれらを踏まえ、各チームは問題意識と学習目標を設定し、都市とメディアの関係を考え直すためのワークショップを企画。それだけでは実効性に欠けるので、実際に使用する教材と広報用のチラシも作成し、最後にはそれらも紹介しながらプレゼンテーションを行うというものである。 しばしば「批判的な読み解き」と単純化されるメディア・リテラシーは、「そんなことは言われなくても、わかっているよ」的な印象を持たれ易い。しかしこちらこそ、「そんなことは言われなくても、わかっている」。表象と現場の差異そのものではなく、その差異がど