※本記事には、終末論的および黙示録的な内容が多く含まれています。気分や体調の優れない方は、フラッシュフォワード(幻覚、未来視等)を引き起こす可能性がありますのでご注意ください。 文:壱村健太 革命の全ての暴力は一人の男の人格に集中するようになったが、そのことによって革命の過程に本質的な変化が生じたわけではない。 フリードリヒ・シュレーゲル(仲正昌樹訳)『歴史の哲学』1 〈核〉神話と危機の意識クリティーク 哲学者の仲正昌樹は、かつてキリスト教系の新興宗教団体「統一教会(現・世界平和統一家庭連合)」の信者であり、その当時の宗教体験を語った自伝的著作(『統一教会と私』、論創社、2020年)のなかで、次のように述べている。 文教祖は、91年11月に朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)を訪問し、金日成と会談をおこなった。それ以来、「世界日報」〔=統一教会系の新聞社〕の北朝鮮に対する論調が露骨にあまくなっ