被災地ツーリズム拡大 観光業界「支援のきっかけに」 宮古市田老地区で行われた「防災ガイド」で、防潮堤の説明を受ける被災地ツアーの参加者=4月29日、宮古市田老地区 東日本大震災の被災現場を復興応援や研修を目的に訪れる「被災地ツーリズム」が広がりを見せている。大手旅行会社は「東北応援」と銘打った旅行商品を相次いで打ち出し、「震災語り部」が案内する地元バス会社のツアーには申し込みが殺到している。関係者によると、「震災の爪痕を見詰め、自分にできる復興支援を考えたい」というニーズが背景にある。東北の観光関係者は「復興の起爆剤に」と期待を込める。 <首都圏が中心> JTBグループは4月中旬、「岩手・宮城 三陸への旅」と題した被災地ツアーを売り出した。宮古市田老地区を視察し、三陸鉄道(宮古市)のうち一部区間で運行を再開した北リアス線に乗るプランと、宮城県南三陸町で語り部から震災体験を聞き、町内に泊ま