【パリ=三井美奈】欧州連合(EU)は10日、パリ郊外ベルサイユで非公式首脳会議を開き、ウクライナの加盟申請への対応を協議した。東欧諸国は早期加盟交渉入りを求めたが、オランダやフランスが難色を示し、見送りが濃厚になった。 バルト3国のひとつ、リトアニアのナウセダ大統領は会議を前に、「ウクライナの将来の加盟をはっきりと打ち出すべき」と訴えた。これに対し、オランダのルッテ首相は「EU加盟は長期的プロセス」と述べ、特例で早期加盟を認めることに否定的な立場を表明。マクロン仏大統領も「交戦中の国と加盟交渉できるとは思えない」と述べた。 ウクライナのゼレンスキー大統領は2月28日、EUの加盟申請書にサインし、ビデオメッセージで特例による早期加盟を認めるよう訴えた。旧ソ連のモルドバ、ジョージアもウクライナに続いてEU加盟を申請していた。
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