椎名林檎のデビュー20周年記念作品の第1弾として、椎名林檎トリビュートアルバム『アダムとイヴの林檎』がリリースされる。とにかくこのアルバム、すべての楽曲が本当に素晴らしい。1曲たりとも聴き逃せない、トリビュート作品の域を超えた、1つの新作アルバムと思って聴いてもよいくらいの出来栄えなのだが、今回は、その中でも特に心を動かされた4曲について書いておきたい。 まず、今作のオープニングを飾るのは、theウラシマ'Sというバンドによるカバー。椎名林檎の活動初期から、音楽制作で深い関わりを持つ亀田誠治がプロデュースを担い、ボーカルに草野マサムネ(SPITZ)、ドラムに鈴木英哉(Mr.Children)、ギターに喜多建介(ASIAN KUNG-FU GENERATION)、ベースに是永亮祐(雨のパレード)という豪華な布陣が実現した。マサムネは2002年に椎名林檎がリリースした『唄ひ手冥利〜其ノ壱〜』の