あの頃、僕たちは若さゆえに持て余した膨大な時間とエネルギーと空っぽの頭で、クラブでムネオハウスに合わせて見ず知らずの人たちと笑顔で「委員長!委員長!」と叫んでいた。 正直、あの頃の自分は鈴木宗男は「陽気で胡散臭いオッサン」としか思ってなかったし、辻本清美も「無邪気で胡散臭いオバハン」としか思ってなかった。 もちろん所属政党なんて知らなかったし興味もなかったし、知ったところでその党がどんな党かを判断する知識もなかった。 ただ、有り余る膨大な時間とパワーで、無駄な創作をして無駄なラジオをして無駄なミラーリングをして、無駄なDJに合わせて無駄に笑顔で大声をあげて踊って、それが本当に幸せだった。 今でもあの時にチケット代と引き換えに貰ったムネオハウスのCD-Rは持っている。 ジャケットからレーベルまで完璧に印刷してキャラメル梱包されていて、これを前日に何百も手作りしている人達の無駄さ加減を思うと、