認証保育所でも、経営は厳しい 確かに認可外だった時代に比べると、補助金が増えて、経営状態はかなりよくなりました。収入は自治体からの補助金と利用者からの保育料がほぼ半分ずつという割合で、ちょうど収支がトントンといった感じです。しかし、現場の保育士さんたちの待遇は、公立の保育所に比べるとはるかに劣悪です。年収でいうと、半分から3分の1でしょうか。 子どもたちから大人気の男性の保育士さんに、飲み会の席で「この給料では、自分が子どもを持ったときに働き続けられるかどうか」と言われてしまうほどだったのです。この発言に腹をくくった私たちは、運営委員会として父母会を巻き込みながら、中堅の保育士さんに定着してもらうために、デフレのさなかに保育料値上げの提案をしました。 利用者なら誰だって、保育料は安いほうがいいでしょう。でも私たちは、手間暇をかける質の高い保育を守る以上、「値上げをしないのなら、あなたはどう