減少傾向にあった全国の自殺者数が、7月を境に増加が続いていることを受け、厚生労働大臣指定法人「いのち支える自殺対策推進センター」(JSCP)が10月21日、記者会見を開き、コロナ禍の自殺の動向について分析結果を報告した。7月以降、特に女性の自殺者数が大幅に増加している背景に、人気俳優の自殺報道や、新型コロナウイルスによる生活環境の変化などが影響している可能性を指摘した。 減少傾向から一転、7月から増加にJSCPは、統計数理研究所の椿広計(つばき・ひろえ)所長に協力を得て分析した。使用したデータは、警察庁の自殺統計、雇用や生活支援の政策に関する統計、SNSやネット検索、電話相談窓口に寄せられる声などだった。 警察庁の統計によると、2020年の全国の自殺者数は以下の通り。 2020年の全国の自殺者数(暫定値、10月15日集計) 1月 1680人(1684人、前年比4人減) 2月 1450人(1