山手線は東京の中心部を周回する。先頭車両からの前方の眺望は楽しく、特徴的な建物が次々に現れ、併走する電車もたくさん眺められる。ところで、山手線の運転台付近から「チン、チン」と鈴の音が聞こえることに気付いただろうか。実はアノ音、安全を守るための重要な装置から発せられている。いったいどんな時に鈴が鳴るのだろうか。 運転台の速度計の周りに指示表示がある この「チン」という音、実は信号機の音だ。運転士に「速度を変更しなさい」という指示が出た場合に音が鳴る仕組みになっている。運転席の後ろで注意深く聞いていると、「チン」と鳴るたびに運転士がブレーキをかけたり、加速したりしていると気付くはずだ。 山手線には従来の「青、黄、赤」の信号機がなく、運転士に直接「この速度で運転しなさい」という指示が与えられる。運転席の速度メーターの外周に三角のランプが並べられており、運行可能な最大速度のランプが点灯する。例えば