「弾道ミサイル発射情報入手」 「対BM戦闘用意」 海上自衛隊第1護衛隊群第5護衛隊のイージス艦「こんごう」。 艦の“心臓部”CIC=戦闘指揮所に隊員の声が響く。 壁面に並んだモニターに表示される朝鮮半島と日本列島の地図の明かりが迷彩服姿の隊員たちの顔を照らす。 その1人が号令とともに「一般警報」というボタンを押し込むと艦内にアラーム音のような警報が響いた。 「SM3発射!」 「インターセプト10秒前」 「マーク、インターセプト!」 別の隊員が艦内放送に通じるマイクで迎撃成功の情報を知らせる。 3月に実施された対BM(Ballistic Missile=弾道ミサイル)対処訓練。 自衛隊にはいつミサイルが発射されても対処できるように常時、「行弾命」と呼ばれる弾道ミサイル対処の命令が発令されている。