東京ダービーを勝ちながら、中央へ復帰したためにジャパンダートダービー(JDD)の出走権を失ったマカニビスティーを巡る騒動。強い中央馬がレンタル移籍をして、地方のクラシックレースを席巻するという前代未聞の出来事は、改めて中央と地方の格差と、3歳春の中央ダート路線の空白を浮き彫りにすることになった。去年暮れ、栗東・矢作厩舎からデビューしたゼンノロブロイ産駒のマカニビスティーは、未勝利、500万下とダートの短距離戦を連勝。しかし、勢いをかって臨んだオープンのヒヤシンスSでは5着に敗れてしまう。次走のアーリントンCでは10着に大敗して、芝適性がないこともはっきりした。3歳のダート重賞が中央で行われるのは6月のユニコーンS。それまで組まれるオープン競走の数も限られている。3月、マカニビスティー陣営は地方へ活路を求めて、一時的に大井へ転厩させるという決断を下した。 厩舎としては大きな損失となるが馬やオ