Jリーグ第13節・ガンバ大阪戦を2−3で落とした浦和レッズは、その後のナビスコカップで名古屋グランパスに2度、そしてヴィッセル神戸に敗れて通算4連敗を喫した。この時期の浦和は田中マルクス闘莉王と鈴木啓太を日本代表招集で欠き、阿部勇樹、ロブソン・ポンテ、三都主アレサンドロ、平川忠亮、田中達也らの主力が相次いで負傷、リハビリ中という台所事情があった。それだけにナビスコカップは、新戦力の発掘や若手のテスト機会との意味合いもあった。しかし、そのエクスキューズを差し引いても浦和のチーム状態には疑問符が付いていた。 今季、開幕2試合でホルガー・オジェックを更迭し、トップコーチだったゲルト・エンゲルスを監督に昇格させた浦和。新監督は、まずチームの一体化に尽力し、特に選手とのコミュニケーションを重要視して事態の改善に取り組んだ。闘莉王をセントラルMF、阿部をリベロに登用したのも選手との会話の上で実行した