安那般那念(あんなはんなねん、巴: ānāpāna-sati:アーナーパーナ・サティ、梵: ānāpāna-smṛti:アーナーパーナ・スムリティ)とは、仏教の瞑想の一種。安般念(あんぱんねん)、安般守意(あんぱんしゅい)、阿那波那(あなはな)、入出息念、出入息念、持息念、数息観などとも。 安那般那念は、狭義には文字通り、入出息(呼吸)を意識する(あるいは、呼吸を数える)ことで、意識を鎮静・集中させる止行(サマタ)の一種、ないしは導入的な一段階を意味するが、広義には、そこから身体の観察へと移行していき、四念処に相当する観行(ヴィパッサナー)の領域も含む。 上座部仏教圏では、パーリ語経典経蔵中部の『入出息念経』(安般念経、Anapanassati-sutta)、相応部の『入出息相応』(安般相応、Anapana-samyutta)等で説かれ、多くの宗派で必須の行法となっている。四十業処の十隨念